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いいとも 林修第2弾 本を100倍楽しく読む方法 [テレビ]

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24日、フジテレビ「笑っていいとも!」東進ハイスクール
カリスマ講師林修先生が「本を楽しく読む方法第2弾」を
放送しました。

前回林先生は夏目漱石の「吾輩は猫である」の
初めの3行に出会った時の感動を熱く語っていました。

本の最初の1ページは、作家が魂を込めて書き上げるものだから
ここで面白い本か、面白くないか、見極められるのだと。


今週のコーナーの冒頭、今まで本を読んだことのない指原さん
先生の講義に感動して、さっそく本を読みましたと発表。

ーえらいですね。で、何の本を?

 「えーっと、猫のお話です」

ーどんなことが書いてありました?

 「ですから、私は猫だと」

ーどのくらい読んだんですか?

 「1ページです。
  先生の話を聞くと面白いんですけど
  自分で読むのはちょっと…」




今週も小説の書き出しで秀逸なものを紹介してくれました。

▽まずはノーベル文学賞作家川端康成「雪国」


 国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。

 夜の底が白くなった。

 信号所に汽車が止まった。

 向側の座席から娘が立って来て、島村の前のガラス窓を落した。

 雪の冷気が流れこんだ。



・国境を越えるというのは、今までと違うものに変化し、新しい世界へ入っていくこと。

・短文で畳みかけるように情景を描写し、「た」で言い切り、リズム感がある。

・「夜」が白くなった。でいいのに、「夜の底」とはどこなんだろう。
 とにかく真っ暗なイメージが湧く。





▽太宰治「走れメロス」


自殺した川端康成に続き、こちらも自殺を遂げた作家。

林先生は、作家をモテる作家とモテない作家に分けて読むそうです。
両者の違いは、文章に如実に表れるそうです。

また先生は、自殺を選んだ作家と、選ばなかった作家にも分けられると考えています。
その点で太宰治はモテる作家であり、自殺を選んだ作家でもあるそうです。

では「走れメロス」の冒頭です。



 メロスは激怒した。

 必ず、かの邪智暴虐(じゃちぼうぎゃく)の王を除かなければならぬと決意した。

 メロスには政治がわからぬ。

 メロスは、村の牧人である。

 笛を吹き、羊と遊んで暮して来た。

 けれども邪悪に対しては、人一倍に敏感であった。


こんなに怒っている主人公はいませんよ。
事情があって怒るはずなのに、いきなりこれほど怒ってる。

太宰も最初は理由を書いたかもしれない。
しかしメロスは激怒した、と1行目にもってきた。
天才ですね。

主人公は激怒しているのに決意してしまった。
怒っている時に決意してもろくなことが起きませんよ。

王様を殺そうと決意する。
それなのに政治が分からない。

もう絶対にろくなことが起こるわけがない。

激怒の感情はいつまでも続くわけはない。
主人公はぐじぐじ悩むわけです。

そこで作者は主人公に「走れ」と命じるわけなんです。





次に視聴者からの質問です。

 「本がマンガよりすごいところを教えて下さい」(15歳男子)


最近のマンガはすごいものがあります。
女子生徒に薦めるのが「のだめカンタービレ」。







登場人物の心情変化を実に見事に描いている。
普通の作家には書けません。
文学以上に文学。


男子生徒には「北斗の拳」を読んで、とりあえず秘孔を覚えろと教えてます。







僕はですね、「アストロ球団」。これは50回以上読んじゃいましたよ。
1試合を、単行本10冊分くらいやってるんですよ。
途中で人も死んじゃうしね。






で、本がマンがよりすごい点ですが
マンガは最初からイメージが与えられちゃってる。
料理で言えば”レンジでチン”です。

それに対して本は自分でイメージを作り上げていかなくてはいけない。
手料理みたいなものですね。
ですから考える力が養われる。

僕はマンガを否定しません。
いいものがありますからね。

ですから本とマンガ、ほどよいバランスで読んで欲しいのです。



次の質問

 「夏目漱石の魅力、凄いところを教えて下さい」


先ほど僕は、自殺する作家と自殺しない作家がいると言いましたよね。
漱石は死なない作家の代表だと思うんです。

彼はまじめに生きることに執着した作家だと思います。

夏目漱石の本はほとんどが三角関係の物語です。
明治の人間が、友人の妻をとる小説を書くなんて驚きだったでしょう。

でも僕は、人間の関係というのは、だいたいが三角関係だと思うんです。
男の子が大好きな母親、彼女は自分が生まれる前から父の妻である。
つまりオイディプスコンプレックスですね。

漱石は人間の本質を描いていたのではないでしょうか。


教科書にも載っている「こころ」。
名作だと言われていますが、僕はそう思わない。

本の中で、登場人物の一人が死んでしまいます。
三角関係のうち、1人が死んでしまえばそれで解決してしまう。
まるで「タッチ」のような内容ですよね。




次に先生はレギュラー陣に、お薦めの本を紹介しました。

爆笑問題田中さん

中島敦の「悟浄歎異」


この本は「西遊記」に出てくる沙悟浄
孫悟空三蔵法師についてぐちゃぐちゃ悩んでるんです。

沙悟浄は悟空のことを「天才」「火種」だと感じています。
自分を中心に周りに当たり散らす、とんでもないやつだと。

田中さん、どなたか思い当たる方は?

 「太田光です」

そう、太田さんです。
三蔵法師は少し違うとは思うんですけど、なんとなく太田さんの奥さんをイメージしてしまうんです。

悟空は反発しながも、三蔵のことを敬愛してるんですね。
そんな2人をそばで眺めている田中さんに、この本をお薦めします。




次にジュニアさんに薦めるのが夏目漱石の「行人」。

ここには一郎と次郎という兄弟が登場します。
ジュニアさん、お兄さんいらっしゃいますよね。

 「僕は一人っ子ですけど」

田中さん
千原兄弟ってなんだよ。


「行人」の一郎さんって、神経衰弱で気難しい人なんですよ。
妻のと、弟の次郎の仲を勘ぐってしまうんですね。

それなのにわざと妻と弟2人で旅行に行って来いと薦めるわけなんです。
ところがそこに台風がきてしまい、2人は外泊するわけです。

それでまた苦悩を深める。
ねー、面倒くさいでしょ?

ジュニアさん、面倒な一郎さんではなく、せいじさんで
僕はなんてラッキーなんだ、と幸せをかみしめて下さい。

ジュニアさんは大丈夫ですか?せいじさんの奥さんとは?

 「僕はですね、今まで兄の嫁とは3回しか顔を合わせたことがないんです」

え―っ!
スタジオがざわつきました。






















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