全力教室 美奈子 ボッコボコのサンドバッグ状態

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１０月２０日、フジテレビ「あすなろラボ」は「全力教室」にリニューアルしました。

第一回目の全力先生は美奈子。
ビッグダディと再婚して、２年で離婚。
６人のシングルマザーとして、芸能界で活躍してます。

２０人のシングルマザーの生徒さんを前に
講義を始めます。


キンコンカンコーン、授業開始。
赤いチェックのシャツを着た、美奈子先生が登場。

　「ちっちゃいね」

はい、ちっちゃいんですよ、実は。

みなさん、こんにちは。

　「こんにちはー」

私は正しいことが言えるか分かりません。
でも数年子育てをして感じたことを言っていきます。

まずは、「親だからといって、子供の前でかっこうつけない」

私は学校に呼び出されたら嬉しいんですね。
学校での子供の様子が分かりますし。

　「子供が悪いことをしたから呼び出されたんでしょ？」

忘れ物が多いとか、お友達とけんかしたとかですけど。

授業参観でなくても、私は学校に行くようにしてるんです。
一番上の中２の子は来なくていいなんて、照れて言ってますけどね。

給食費を払えないこともいっぱいありました。
前の旦那、ギャンブルにのめり込んで働かなかったんです。

１か月を１、２万円で生活しなくちゃならない時もあったし、米も買えなかったんです。
隣りの農家のおばちゃんに、大根分けて下さいって頼んだことだってあるんです。



―ここで、美奈子の人生の再現ドラマが挟まれます。

１５歳の時、近所に住む、１つ上の先輩に熱烈なアタックを受けます。

彼はトサカ頭の超ヤンキー。
初めは無視しますが、しつこく言い寄る彼に根負け。

　「お願い、ねぇお願い」

―うん。

とうなづいて、交際スタート。

彼が高校２年の時、学校を中退。
美奈子も高校入学１か月で中退。
同時に妊娠していることが判明します。

美奈子は母に妊娠したことを告げます。

　「マジで？産めばいいじゃん」

父親に告げます。

　「お前もやってくれるね」

１６歳で母に。
彼は１７歳。

籍を入れることも出来ず、お互い実家暮らし。
彼がときたまやってきて子供を抱き、ままごとのような生活が続きました。

１年後入籍。
すぐに２人目を妊娠。

彼は嫌なことがあると、すぐに職を変え
パチスロにのめり込んでいきました。

美奈子は夜の仕事に就きますが
彼の浮気が原因で離婚。

「もう浮気はしない、許してくれ」と彼に懇願され再婚。
３人目を妊娠します。

夫はパチスロ通いをやめず
０、２、４歳の子供を抱えて、２度目の離婚。

その時、お腹に４人目の子供がいることが判明し
彼との３度目の同居生活に突入します。

１か月の生活費が２万円に満たない時もあり
小麦粉に卵と水を混ぜたものを焼き、食べたりします。

給食費が払えないときは学校に電話をかけ
決して踏み倒そうとしているわけではないと伝え、学校、地域の人に状況を話しました。



教室に戻ります。

　「子供の前でかっこうつけない、って言ってるけどさ
　　そのかっこ悪さ、子供に何ら関係ないからね」

　「子供を産み過ぎなんだよ」

　「計画性のない出産」

　「責任逃れ」

でも実際、子供育ってんじゃん。

　「育ってないから」

　「ポンポン産んできた、その結果がこれでしょ」

　「何も考えてない」

　「何でそんなに産むのよ」

子供が可愛いから。

　「保育園の先生になればいいじゃん」

　「子供が可哀そうじゃん」

　「１人でも大変。
　　６人産んだ。スゴイ」

　「薄っぺらいんだよ。
　　何やってんだ、この子はって感じだよ」

私は必死に生きてきた。
確かに自分の人生は自業自得。

でも私が言いたいのは、シングルマザーだと、父であり母でなくてはいけない。
もっと手を抜けば？って言いたいの。

私、今再婚したくて再婚してくてしょうがないの。
一人より二人で子供をみたほうが絶対いいもん。

　「あんたの出した本に、再婚しないと書いてあったよね？」

………。

　「あんたみたいにコロコロ変わってたんじゃ、周りはたまんないよね」

ビッグダディとも、私は添い遂げたかった。

　「何でビッグダディと結婚したの？」

テレビでビッグダディを観てて、楽しそうだなって思ったの。
子供にも、あんな環境いいなって思ったから。

　「子供が可哀そうだよ」

子供は幸せだよ。

　「子供の本心って、聞けてるの？」

週に何回か、そういう機会作ってる。

　「振り回してるよ。
　　子供のために再婚した。子供のために離婚した…」

　「ビッグダディとけんかっばかしてたじゃん」

ビッグダディのアタシしか知らないくせに。

　「他に知りようがないじゃん」

美奈子は、黒板に文字を書き出します。
その背中に向かって、あるシングルマザーが言葉をぶつけます。

　「親として失格」

じゃあ、お前が書いてみろよ。

　「お前じゃないだろ」

　「普通の人ならビッグダディと結婚しないよね。
　　普通の人じゃないんだよ」

　「苦労するって分かってんじゃん」

　「芸能界に入ろうとしたけどダメだったんだよね？
　　ビッグダディと結婚したら、芸能界に入れると思ったんだろ？」

　「何で本出したの？」

　「うちの娘が、この人バッカじゃないの？って言ってた」

ビッグダディって、ずっとカメラがついてんだよ。
テレビは視聴率が取れるように、切り取ってんだよ。
あそこが全てじゃない。

　「矛盾ばっかり」

　「恥ずかしい」

ティッシュちょうだい。

美奈子、マスカラの落ちた黒い涙を流し
しゃくりあげています。

　
　「先生なんでしょ」
　
　「母親の背中、教えてよ」

　「子供が子供を産んだ」

　「一緒に成長していない」

　「ちょっと頑張んなよ」

　「先に子供のことを考えな」

私、考えてるつもり。

　「信念がない」

　「薄っぺら」

　「親はどうだったの？
　　どんな風に育てられたの？」

親に愛されて育ったとは感じられなかったんです、ヒック。
父親に殴られて育ったんですね、ヒック、ヒック。

４歳下の弟がいたんですけど
母親は弟のことは庇うんだけど、私は放っとかれたんですよね、ヒック。
親には相談できなかったんです。

私は子供の近くにいたい。
子供と同じ目線で、同じようにはしゃぎたい。
その方が自分らしいから、ヒック、ヒック。



ここで、加藤浩次さん、高島彩さんがMCをつとめるスタジオにカメラが移ります。

加藤「ボッコボコでしたね」

美奈子「何度も、そうじゃねぇって叫びたかった」

加藤「学級崩壊状態でしたね」

美奈子「先生って大変だなって思いました」

室井佑月「子供をボコボコ産んでって、女が女に発言する言葉じゃないよね」

高島「私は５歳の時に父を亡くしました。
　　　　シングルマザーに育てられたんですね。
　　　　母は苦労しているところは見せないように頑張っていたことは強く感じました」




またまた地獄の教室に戻ります。


スゴイ貧乏でした。
でも子供って、お金がかかるんですよ。

１人目は習字道具が買えたんです。
あとは買えないので、兄弟で使ってもらいました。

授業がぶつかる時は先生に謝って、貸してもらいました。
子供にも謝って、友達に貸してもらったりしたこともあります。

１人目の旦那にDVされてたんですね。
でも子供のために一緒にいたかった。
長男の目つきが変わってきて、ヤバいと思いました。

５人目を妊娠中にお腹を蹴られたんです。
このままだと子供が殺されると思って、気付けたんです。



今日の生徒さん、２０人中１０人がDVで離婚したシングルマザーです。
美奈子の話しに、少しずつ共感し始めました。


DVをされている時は、いつかこの人は変わってくれるって思ったんです。
DVをした後は優しいし。

　「完璧なDVだよね。
　　その後、本当に優しくなるんだよね」

私の言い方が悪かったかもしれない。
私さえ気を付けていればって。

　「私も螺旋階段の３階から突き落とされたり
　　壁に頭を打ち付けられた」

　「全身アザだらけ。
　　逗子の海に飛び込もうと思った。
　　携帯に旦那からの電話がいっぱい入ってて、携帯を海に投げ捨てたの。
　　子供が、ママ携帯、ママ携帯が大変って言うのよ」

私、最初の旦那のことをすげー憎んでて。
でもダディに、そうじゃないだろって教わったんです。

そんな奴でも親だから。
子供に父親を憎ましちゃいけないって。
ダディの子供と、前のお母さんとは、とってもいい関係なんです。

前の旦那に一度電話しました。
子供が２０歳になって、アンタに会いたいって言った時はアタシは止めない。
その時、恥ずかしくない生き方をしててくれって。

　「で？元の旦那は何て言ったの？」

ああ、そうするよって。

　
　「モットーは？」

私のようには、子供はなって欲しくない。
私は中卒。立派な母親じゃないってことは分かってます。

調理師免許とヘルパーの資格を最近になって取りました。
大人になってからだって、やり直せるんです。

将来をイメージさせるんですね。
長男は騎手になりたいそうなんです。
だったら今はどうしなきゃいけない？って聞くんです。

参考書を買いたい、塾に行きたいって言われた時のために
今一生懸命働いています。


番組ではエンディングに向け、気分を盛り上げるBGMをかけ、なんとか力ずくで丸くおさめようとしますが、なんせ前半のサンドバッグ状態というか、血祭り状態の美奈子先生に語られても、何だかな～？？？という雰囲気で終了。

今日はどうもありがとうございました。

　「パチパチパチ」


授業終了後のシングルマザーの感想

　「最初は印象悪かった。
　　でも後半は共感できる部分もあったかな」

　「言葉が足りないよね。
　　伝える力がない」

　「最初はみんながギャーギャー攻撃してたから分かんなかったけど
　　後半話しを聞いてみると、頑張ってんだなって思った。
　　ファンになった」

　「初めは悪い。
　　今はいい」

　「学ぶところはまるでない。
　　共感はした」




スタジオにカメラが移ります。

加藤「最初はボッコボコだったけど、全てを吐き出させると共感してくれたと。
　　　　吐き出させることが出来たというところで、成功と言っていいんじゃない？」

室井佑月「………」

山口もえ「………」

古村比呂「………」

高岡早紀「………」

高島「………」

加藤「ブッブッブッブ………」


授業終了後に連絡先を交換して、お友達になりました。
明日ゴハンに行くんです。

加藤「腹にイチモツがあるんじゃないですか？」

確かにコノヤローという部分も


加藤「オレが２２歳の時、母親が再婚したんですよ。
　　　　働いて、一人暮らしを始めてたオレに
　　　　実はこんな人がいるんだって紹介されました」

室井「どう思った？」

加藤「いや、嬉しかったですよ。
　　　　母親に女の部分があったんだなって思いました」

室井「お母さん、そん時いくつ？」

加藤「え～と、５０歳かな」

室井「え～そうなんだ」


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