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恐怖! 娘の学校に来た中国雑技団 [ブログ]

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娘の学校に、中国雑技団が来てくれました。
保護者や地域の方にも開放してくれたので、主人と出かけました。


オープニングは「獅子舞」
軽快な音楽とともに大きな口をガタガタさせ、長いまつげの大きな目をバチバチっとウィンクさせた
黄金の獅子舞がステージに立ちました。


日本語の達者な団員の男性が語ります。

 「獅子舞にかまれると、色んなラッキーありますが、頭、よくなりますね。
  噛まれてみたいと思う人、手を挙げて下さい」


思春期まっただ中の中学生のこと。
パラッパラとしか手をあげないと、団員の方も思ったのでしょうね。


会場のあちらこちらで、「ハイッ、ハイッ」と威勢のいい声とともに
予想に反して多くの手が挙がりました。


後ろの保護者席から見ると、とくにまん中あたりの生徒に集中しているようです。
可哀そうな獅子舞さん。
身を縮めるようにして、窮屈な通路を通って生徒の元へ進んでいました。


生徒の頭を散々噛み散らかし
保護者席にいる小さい子の頭をサービスのつもりで噛んだら泣かれ
悪戦苦闘の末、ようやく獅子舞がステージに戻ってきました。


すると団員さんからこんなコメントが。


 「言い忘れました。
  獅子舞に噛まれたからといって、頭、すぐよくなるわけないね。
  勉強をきちんとした上での獅子舞効果ですよ」


すると頭を噛まれなかった生徒と保護者は爆笑し
頭を噛まれた生徒からは悲鳴にも似た、悲痛の声が絞り出されました。



次は「柔術」
この女性に骨はあるのかと思うくらい、グニャングニャンの体でした。






そして「ファッションショー」


 「中国の伝統的な衣装をお見せするため、今日は特別にスーパーモデルをご用意いたしました。
  それでは張り切ってどうぞ~」


中国風音楽にのって入ってきたのは、娘の学校の生徒たち。
総勢8名の生徒たちが、きらびやかな宮廷衣装を身にまとっています。
頭にはかつらや髪飾りもつけていました。


まん中に立っている小柄な男の子は、皇帝の豪華なコスチュームを着ていました。
皇帝の隣りに、一番背の高い、体格のよい男の子が、やはりきらびやかな衣装を着ていました。
その子のコスチュームは皇后の衣装だそうです。
照れながらも、会場の喝采を浴びていました。


無題.png




次は「変面」
お面をくるくる変えるこの技は、中国の国家機密になっており
世界遺産に申請中だそうです。





変面を披露するのは四川省出身の若い女性で
彼女の一族が代々、変面の技を受け継いできたそうです。


しかし何といいますか、彼女はこの技を習得してまだ日が浅いのでしょうか?
お面が入れ替わる様子が観客にばっちり見えてしまっていました。


娘も仕掛けがよく見えたと言っていたので
多分観客のほとんどが、中国の国家機密を入手してしまったと思われます。



最後が本日のメインイベント、「高椅子」です。
私はこの技を見るのは人生で3回目です。


一度目は上野公園。
二度目は横浜です。


その時も肝をつぶしましたが
今回は天井の低い体育館の中で、下から見上げる形で鑑賞しました。


初めに小手調べ。
積み木を5段くらい積み上げた上に逆立ちをし
ガタガタっと積み木を崩して床に落ちたので、観客から悲鳴が起こりました。


その後は白い椅子を次から次へと積み上げていきます。
5段目くらいからは団員が棒の先に椅子をのせ、演者に渡していきます。

高い、高すぎる。
演者はバスケットのゴールを巻きあげた、天井近くに立っています。


そこで倒立。
腕からつま先までピシッと真っすぐに伸ばし、体が全くゆらぎません。


足の間にゴールの金属の棒が当たるので、つま先を移動させ、両足を合わせました。
そしてつま先を2、3度コツコツっと触れ合せました。
観客の拍手を要求しているのです。


観客は身をすくませ、口に手を当て、息をつめて見守っていましたが
「おおそうか」と我に返り、パチパチ拍手を送りました。


すると演者、今度は180度に足を開脚。
そのまま体を回転。
もう分かった、分かったから、怖いからもうやめて~。


椅子の上に立ちあがってポーズ。
観客はほっとして、早くそこから降りといでと、温かい拍手を送りました。


すると演者、今度は一番上の椅子を、下の椅子の背中に斜めに立てかけました。
そしてその上に座り、「考える人」のポーズをとって、顔をあおぎ始めました。
もう悩まなくていいから、降りてからゆっくり悩んでちょうだいという
懇願のため息があちこちから聞こえてきました。


するとあろうことか演者、斜めになった椅子に手をかけ、再び倒立。
「ひ~!」、隣りの高齢の女性が手で顔を覆いました。
もう寿命が縮む~。


どうしよう、椅子が崩れたら。
どうしよう、体のバランスが崩れたら。
嫌な想像をしてしまい、体のあちこちに力が入ります。


演者、開脚したり体をねじらせたりしたあと、ようやく椅子の上に立ちました。
はぁ、よかった無事に終わった。


演者が斜めになった椅子を持ちあげますが、あれ、あれ?
椅子を受け取る団員さんが現れません。


するとあろうことか、その椅子の向きを変え
また斜めに立てかけたではありませんか。


もう、本当にやめて~。
そして演者、手の汗を服でぬぐい、両手をこすりあわせ
観客の緊張はマックスに。


美しい倒立をしたかと思うと、片手を椅子から離し、片手倒立。
体育館の天井スレスレで、命綱もなしに、片手倒立をしています。


どうしよう、こんな時地震が起きたら…
どうしよう、ふざけて学生が椅子をグラグラさせたら…


短い時間に色んなあり得ない“if”が頭をかけめぐり
目の前がグラングランしてきました。


ようやく演技を終え、演者が観客におじぎをしました。
保護者席からは「ブラボー」の声がかかりました。
観客全員が熱い熱い拍手を送ります。







ステージに立った雑技団の皆さんに
生徒たちから一人ずつ花束を渡していきます。


そして一人が日本語で感謝の言葉をのべ
他の生徒が中国語に訳して言葉を送りました。



文化交流って、本当に素晴らしいですね。
いやな国~って普段は思っているのに、一生懸命笑いも取り交ぜ
命がけで演技を披露する姿に、中国好きかも、なんて思ってしまいました。









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