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あすなろラボ 林修先生 子育てで悩むお母さんを救えるか [教育]

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7月14日、フジテレビ「テレビ社会実験あすなろラボ」で
林修先生が子育てで悩むお母さんたちに、特別授業を行いました。

まずは先生、現代は子育てをするのに、とても厳しい状況であると語ります。
そして教室にいるお母さんたちに、祖父母と同居しているかと問うと
全員が核家族だと答えました。




これは歴史上、とてもおかしなことなんです。
今まで子供は、大きなバスケットの中で育てられていました。

今はお父さんとお母さん、たった4本の手で子供を育てなくてはいけない。
とてつもない重荷、大変な覚悟が必要です。

人間は生理的早産でこの世に誕生します。
他の哺乳類は母親の体から産まれ落ちてすぐに立って歩くものもいます。

人間はだいたい1年ほど早く未熟な状態で生まれてきます。
ですから社会が子宮となって育てていたんです。

今までは一族で育てていたというわけです。
少なくともおじいちゃん、おばあちゃん、お父さん、お母さん
8本の手で子供を支えていたのが、今は4本ですよ。


これから2つの家族のタイプを例にあげます。
ちびまる子ちゃん」と「サザエさん
どちらも3世代同居です。

人間の脳がヒトとして育つのに10年かかると言われています。
3世代の中で育てないと、難しいと言えるでしょう。

「ちびまる子」ちゃんを見て下さい。
まる子と母のすみれは親子で緊張関係にある。

まる子と祖父のともぞう
冗談関係」という
緊張を緩和する関係になるわけなんですね。

まる子はさくら家の大きなバスケットの中で、すくすくと育っていくんです。


次に親子の関係を説明します。

まず父親と息子。
これが一番難しい。
戦いの関係です。

昔は父親は息子を千尋の谷に突き落とし、そこから這い上がれ
と言えばよかったんです。

しかし今の息子は弱いですよ。
すぐに潰れちゃう。

大学教授の息子にうつ病が多いと言われています。
父親が論理的に追い込んでしまうんです。

ですからそこで、「冗談関係」の祖父の存在が必要となってくるんです。

次に父親と娘。
父親は娘の前では絶対にカッコよくなくてはいけない。
そして、お父さんの物と一緒に洗濯をするのはヤダなんて言わせないようにして下さい。


父親と子供の関係より、はるかに楽なのが母親と子供の関係です。
母親が嫌いな息子はいません。

途中で母親の事を嫌いにさせるのは100%母親が悪い。

息子はマザコンが当たり前。
ですから良いマザコンに育てて下さい。

良いマザコンとは、母親は自分の事をしっかりと面倒をみてくれた
と自覚している息子なんです。

母親と娘の関係は一番楽な関係です。
確かに反抗期は一番激しい。
しかし娘は将来、母親に対しても母親になれるんです。


ここでよしもとばななさんのお父さん
吉本隆明さんの文章を紹介しましょう。



女性が自分の創造した料理の味に家族のメンバーを馴致(じゅんち)
(馴致…飼いならすこと)
させることが出来たら、家族を支配できるに違いない。

支配という言葉が穏当でなければ家族のメンバーから慕われ
死んだ後でも懐かしがられるに違いないと言い換えても良い。

それ以外の方法ではどんな才色兼備でも、高給取りでも社会的地位が高くても
優しい性格の持ち主でも、女性が家族から慕われることは絶対にないと思ってよい。




ご飯」しかないと言ってる。
何年も、手抜き料理を出していたら嫌われますよ。
手作りの物を食べさせることだけは譲っちゃダメ。



子育てで重要なのは、3歳から5歳までの時期。
この時期に左脳が大きく成長します。
左脳は言語とか論理を司る重要な部分です。

この時期にはたくさんしゃべらせ、手をよく動かせてあげて下さい。

子供の「なぜ?」を上手く受け入れて下さい。
面倒くさいですよね?
どうすればいいか。

「何でなの?」と聞かれたら、「何でだと思う?」
それだけでOKです。
一番いけないのは「今忙しいから」「ダメって言ったらダメ」
子供の言葉を反復し、投げかけて、考える時間を与えて下さい。



お母さんからこんな質問がありました。
 
 「本を読まないで困っている」
 
 「自主的に勉強をしません」

お母さんが本を読んでいたら、子供は読むんです。
自分のやらないことを子供にやらせるのは最悪です。

自分の姿を見せなさい。
親が手本を見せるんです。

しかし勉強が出来ても人生が上手くいかない人もたくさんいます。
勉強が出来なくても人生が上手くいってる人もたくさんいるんです。

「教育」
これは「教え」「育てる」と呼んではいけません。
「教え」そしてその後自ら「育つ」のを願うのみ、なんです。

私は生徒に勉強させようと思ったことはありません。
私が持っている知識を生徒に見せているだけなんです。
それを生徒たちがどう受け取り、育っていくか、それはその子次第です。



子育てに大事なものは

・見つめる

・信じる

・躾ける


この3つだと思います。

「躾ける」とは身を美しくする、と書きます。
全ての問題はここなんです。

躾けるにはまず、「好き嫌いのない子」に育てて下さい。
アレルギーなのに食べろ、とかそういう事を言ってるわけではありませんよ。


私の実体験を話します。

私はあるお金持ちの娘さんの家庭教師をしていました。
その子がいい成績をとったので、先生どこかに連れて行ってやって下さい
とその子のお母さんに頼まれました。

ではどこに連れて行けばよろしいでしょうか、と聞くと
うちの娘は何でも美味しく食べられるよう育てましたので、どこでも結構です。
こう仰ったんです。
やはり、箸の使い方がきれいで好き嫌いのない子でした。

みんなで美味しく食べている席で、これ嫌い、あれ嫌いという子に育ててはいけません。
好き嫌いが出ないように育てなくては。



ここでお母さんの1人が発言します。

 「好き嫌いは子供のわがままではなく、100%親の責任って言われるのは辛いです」

ー親が子供の好き嫌いをなんとか克服させようと
  努力している姿を子供に見せるのが大切だと言いたいんです。

 「先生のおっしゃりようだと、私がいけないんだ、と追い詰められる親だっていますよ」

ー僕が言いすぎました。
  冒頭、現代は子育てをするのにとても厳しい状況です。
  4人の手で育てるのはとてつもない重荷です、と言っていたのに
  余計に親に負担がかかってしまいますね。



再び先生の講義が始まります。

躾ける」ことで一番大事なことは、「姿勢」です。
姿勢ーこれが全てなんです。

「なぜ集中力がないか」ー姿勢ができていないんです。
姿勢のいい不良って、見たことありますか?

姿勢のいい子は成績がいいんです。

以前は姿勢について大人はうるさく注意しました。
今は全然注意されませんよね。
2時間集中して勉強できる姿勢はとれていますか?


お母さんの一人が発言
 
 「でも、家で一生懸命注意しても、学校で先生が注意してくれないから
  良くならないんです」


お母さんご自身はいかがですか?
今話していても、姿勢がOUTなお母さん、たくさんいらっしゃいますよ。


ヘッケルの反復説」というのがあるのですが
個体発生は系統発生をくり返す」という説です。

どういうことかと言いますと、動物は成長する途中で、その動物が進化する時に辿った
過程をくり返すという説なんです。

皆さんは教科書に載っている「進化論」、ご存じですよね。
猿から人間に進化していく図も覚えていらっしゃると思います。

猿と人間は脳の容量が違うんです。
人間は直立という姿勢になれたから、脳が大きくなれたんです。
進化の過程は、人が成長していくのに似ています。

ヒトの姿勢であるから脳が成長する。
3歳から10歳で背中が丸いっていうのは致命的なんです。
昔の人は論理は分からなくても、姿勢が大切だと、ちゃんと分かって教えたんです。

 
 「先生、ゲームはだめですか?」

ゲームって、どんな姿勢でやってます?
背中、丸めてますよね。

 「いい姿勢なら、やってもいいんですか?」

ぼくは少しならいいと思いますよ。


「姿勢」
背筋を伸ばし、足を地面につけ、背もたれにもたれない。
あごを引いて口を閉じ、舌を上あごの裏に軽くつける。
きちんとした姿勢をとらせて下さい。

 
 「ウチも、ある程度まではゲームをさせなかったんですけど
  今は持ってないと友達にはずされるんです」

 「今は携帯でもゲームが出来ちゃうし、ゲームをさせないのは無理なんです」


他人のせいにしてたら解決しませんよ。
ゲームをしない自分と付き合ってくれる人と付き合えばいいんです。

 「先生は正論ばかりで、響いてこないんですよね。
  子育ての現場はもっと大変なんですよ」

 「うちは共働きで親が帰ってくるのは8時。
  それから夕飯作りです。
  5時に学童から帰ってきて、外に行って欲しくないからゲームをさせるんです。
  家に鍵をかけて、安全に過ごさせるためにゲームをさせるんです」

僕はその間、ゲームではなくて本を読ませてほしいな。

  「でも、外で遊ぶ場所がありませんよ」

子供が健全に育つには、現代は難しい環境だというのは良く分かります。
しかし、みんなが意識したら、この状況も少しずつ変わってくるのではないでしょうか。

学校がこうだから、友達がああだから…
優秀な人間は自分を取り巻く環境に文句は言いませんよ。

 
 「先生はゲームはダメだけど、マンガはOKだと
  さっきから話しを聞いてると、そんな風に感じましたが」

はい。
僕は「のだめカンタービレ
この本は芸術の域に達していると思います。
マンガを否定はしません。

しかしマンガは「最初からイメージを与えられている」のに対し
小説は「イメージを作り上げる」作業が必要だと思うんです。

マンガは電子レンジでチンというお手軽な感じ。
小説は手作り料理。
2つをバランス良くとり入れて欲しいと思います。


 「先生、うちの子引っ込み思案で、上履きを忘れたことを先生に言い出せなかったんです。
  トイレも靴下で入って、真っ黒になっちゃったんです」

世の中、言うべきことは言わなくちゃいけない、ということも
これから学んでいかなくてはならないですね。

 「でも担任の先生だって、見てたら上履きを忘れたことを気付きそうなもんですよね」

いや、それは難しい。
教室に何十人といるんですよ。
なかなか気付きませんよ。

また私の実体験ですが
友人の高校教師と3月30日に飲みに行こう、という話しになったんですけど
当日、急にキャンセルになったんです。

訳を聞くと、受け持ちの高校3年の生徒が、3月28日に交通事故を起こしたというんですね。
生徒は3月10日に卒業式を済ませたが、3月31日までは自分が担任だから呼び出されたと…

僕はそこまで責任を負わなくちゃいけない先生って、ほんとうに大変だなと思ったんです。

先生って、塾の講師と比べて、本当に負担が大きい思うんです。
先生は学習指導の他に、生活指導もしなくてはいけない。

僕は生活指導なんていらない。
学習指導、それも現代国語だけです。

先生はそれに修学旅行の下見
親からのクレームにも対処しなくてはならない。

知り合いに、日本で一番くらいの有名進学校の教師をやってるやつがいるんです。
そいつは3時半には先生が学校からいなくなると言うんですね。

進学校の生徒は問題なんか起こしませんから、指導がいらない。
そいつは余った時間を自分の好きなことに使っているんです。

すると教えている教科をもっと深めることも出来るし、知識も増える。
魅力的な教師になって、生徒を引き付ける授業ができるというわけなんです。

先生の負担を大きくするのは良くないですよ。



では何か、他に質問はありますか?

 「先生は、子育てをしたいと思いますか?」

はい、思いますね。
実は僕、以前は子育ての覚悟がなかったんです。
今ならそれがある。

 「じゃぁ、いつですか?
  年内に子供をもちましょうよ」




授業後の母親の感想

 「ためになりました」

 「ご自身が子育てをなさってから、またお話を聞いてみたいと思いました」



授業を終わっての林先生の感想です。

母親っていうのは大変ですよね。スゴイですよ。
人間を産んだんだから、僕が母親に決定的に勝つことは出来ないんです。



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